卒業論文アーカイブ

酪農経営に与えるコントラクター組織参加の効果―真室川町酪農家を対象に―

  • 年度
  • 平成27年度
  • 氏名
  • 吉野 晃弘
  • 指導教員
  • 藤科
  • キーワード
  • 農業経営
  • 概要
  • 日本の農業は農業従事者数の減少、高齢化による担い手不足が危惧されている。こうした労働力不足を補う方法として、農作業の外部化というものがある。外部組織に委託料を支払い、農産物の収穫、田畑の耕起といった農作業を外部組織に行ってもらう方法である。農作業を受託する組織としてコントラクターがある。農作業委託需要を担うコントラクター組織は、今後、日本の農業の担い手としての可能性を持つと考えられる。コントラクター組織に農作業委託をする生産者のメリットについての研究はあるが、コントラクター組織に参加している農業者についての研究は見当たらない。そこで本研究は、山形県真室川町で酪農を営み、3つのコントラクター組織でオペレーターをしているA氏を調査対象とし、それぞれのコントラクター組織とA氏の酪農経営がどのように関わっているかを明らかにし、コントラクター組織に参加することが、A氏の酪農経営にどのような効果を与えているか考察する。A氏が参加する3つのコントラクター組織をそれぞれ、A・B・Hコントラクター組織とする。Aコントラクター組織ではA氏の酪農経営で生じた堆肥を散布し、Bコントラクター組織ではWCS・デントコーンの収穫をし、Hコントラクター組織では稲わらの収集を行っている。3つのコントラクター組織に参加することで得られる効果はそれぞれ異なる。A氏が営む酪農経営で生じた堆肥、また、酪農経営で必要な飼料、これらに関して、3つのコントラクター組織はA氏酪農経営に効果を与えていると考えられる。

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