卒業論文アーカイブ

地方型フェス来場者の消費行動・観光行動と地域振興策としてのフェスの特徴

  • 年度
  • 平成29年度
  • 氏名
  • 大芦 優華
  • 指導教員
  • 渡辺
  • キーワード
  • 観光行動
  • 概要
  • 近年のフェス市場拡大の背景を踏まえ、本研究では地域活性化をねらいとした地方でのフェスを 取り上げ、フェス来場者の属性や消費行動、観光行動について明らかにすることを目的とする。調 査対象は「秋田 CARAVAN MUSIC FES」、「いしがきミュージックフェスティバル」 の2つであり、それぞれ53名(うち県内参加者58%、県外参加者42%)、68名(うち県内6 2%、県外38%)に開催場所でアンケート調査を行った。この調査から地域振興策としてフェス がどの程度有効であるのか検証、加えて、今後地方でのフェスを継続、発展させるための展望を最 終的には提示する。 調査結果から、2つのフェスで共通する特徴がみられた。まず、参加者の多くが出演アーティス トの構成によって参加を決定しており、開催地の立地に影響されない場合が多いことが分かった。 また、県外からの参加者、宿泊を伴う参加者のほうが消費行動、観光行動を実施する傾向にあると いうことが明らかになった。宿泊を伴う参加者の多くは県外参加者であったため、県外参加者の割 合が多くなる。以上より、今後地域振興策としてフェスを継続、発展させていくためには、県外参 加者を増やしていくことが必要になってくる。 2つのフェスで見られた違いとして、アクセス性の悪い秋田のほうが県外からの参加者を集めて いた。これは、送迎バス等の支援や飲食ブースの充実によりフェスの魅力度が増したためと考えら れる。アクセス性の悪さを主催者側がフォローし、周辺地域の観光資源もフェスの魅力の1つとし て発信することで、県外参加者を増やしより多くの人の消費行動や観光行動の促進が期待される。

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