卒業論文アーカイブ

カンボジアに進出している外食企業の海外展開

  • 年度
  • 平成29年度
  • 氏名
  • 石井 志門
  • 指導教員
  • 藤科
  • キーワード
  • 食品産業
  • 概要
  • 近年外食産業市場の衰退が著しく、最盛期である1997 年から市場は徐々に縮小している。それに 伴い外国に進出している企業が増加している。1963 年には海外進出件数が20 店舗未満であったが、 2015 年には約9,000 店舗に増加している。海外進出先の一つにカンボジアがある。カンボジアは東 南アジアの中でも特に経済成長が著しく、多くの日系外食企業が進出している。経済発展し市場が 成熟してからの参入では競争が激化することは避けられない。つまり市場が成熟前の今こそ、カン ボジア進出はチャンスであるため、日本料理レストランがカンボジアに進出する際における取るべ き競争戦略を明らかにする。プノンペンに位置する日系飲食店の7 店舗で調査を実施した。 第一に調査対象の5 店舗は顧客が多く住む地域に位置し、他の地区からのアクセスが良いため、 立地が良い。第二に付加価値を生み出している点も差別化している要素の一つである。第三に異な るメニューを扱うことも差別化している要素である。第四に調査結果から47%の方が週に4~6 回 以上、日本料理レストランを利用していると分かった。利用目的は日本で食べるものと変わらない、 おいしい味を求めていた。これより日本料理が他の料理とは差別化されていると言える。以上の4 つの要素から差別化を生み出していることが分かった。一方で供給業者からの脅威が強いことが分 かった。購入したい食材が品切れだったり、納入された食材が品質に問題がある点である。 これを解決する競争戦略は川上産業に進出する垂直統合である。食材の安定供給や納入される食 材の品質の問題を解決できる。さらに料理の価格を自由に調整し利益を最大化することが出来る。 これにより供給面の弱点を解消し、利益を増やすことが出来ると考える。経済発展を遂げ外食産業 を取り巻く環境が変わっても、利益を元手に新たな戦略を打ち出し競合他社から防衛できる

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